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考証・世界のゲストハウス その2 アジアらしくない(?)快適宿

「その1」から半年ほど経っており、さすがの私も恐縮なのだが、ゲストハウスについて続けてみたい。

下記に挙げるのは、あくまで私が思う「いい宿」であるが、好みや旅行スタイルの似通った旅人には参考になるかもしれない。
特に女一人旅の私にとって、清潔で安心感を得られる宿というのは、貴重でありがたかった。
そしてときにはゲストハウスで出会いもあり、友人もできた。

アットホームな宿もあれば、システム化された大型ホステルもある。
それぞれ利点も欠点もある。

さて、まずはアジアの宿から。

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アジアの宿なんて、不潔で、無精髭の男どもが転がっていて、ぬるい扇風機の風に沈没するようなところばっかじゃないのか。
そんな認識は、ええい、今すぐ改めい!

アジアはゲストハウス激戦区であり、清潔でレベルが高く、おおむねヨーロッパの安宿より快適である。
特にタイやベトナムには無数の宿があり、朝食付きで700〜800円。
安かろう良かろう、である。

その中でも特に気に入ったのは、以下の二つであった。


【サムセン360ホステル(タイ・バンコク)】

バックパッカーの聖地・カオサン通りの近くにある宿。

一軒家をホステルにしたような雰囲気で、狭いが明るい共用スペースがある。
いい体格の男性スタッフも、メイクの濃い女性スタッフも、親切でわかりやすい英語を話してくれる。
二階の女性専用ドミは、一階の男女共用ドミより値段が少々高いものの、ベッドも明るさも居心地も数段上なので、女性には専用ドミがオススメである。

カオサンに来たら、最安値の宿で沈没するのがバックパッカーのロマン……という思いを抱いてきたものの、コーヒーを飲みながらリビングで本を読む夜のひとときの快適さに、アットホームなこの宿にリピートした。

宿のそばの通りでは屋台がならび、少年が焼くバナナパンケーキの職人技に感動。
アジアの他の国でもそうだが、タイもまた、幼いころから「手に職」持ってる国なのだ。


【タンルウィン ゲストハウス(ミャンマー・ヤンゴン)】

「“今日のスペシャル”かコンチネンタル、どっちにする?
紅茶、それともミャンマーコーヒー?」

コーヒーを頼むと、オーナーの娘さんらしきかわいらしい女の子が、ミャンマー式で淹れてくれる。
粉っぽいが、深く苦味があっておいしい。

朝ごはんはミャンマーの伝統料理か西洋式で、どちらも豪華。
伝統料理のシャンヌードルは、ライスヌードルにクルミやもやしなど様々な具材を乗せ、油の多いタレで和えたもので、ほどよい辛さの味付けともっちりした麺は、一度食べるとやみつきだ。

ああ、なんて快適な日々。
ここがわけのわからないミャンマーだということが、信じられない。

この宿も広い一軒家形式。
これまでの旅の中で、部屋の広さ、清潔さ、雰囲気のよさ、朝食の豪華さ、全てにおいてダントツで一番の宿。
リピーターが何人も宿泊していた。

近くには新しくできたミャンマープラザというショッピングセンターがあり、中は「先進国」並みに洗練されている(トイレのドアは壊れてたけど)。
安い屋台は近くにないが、ろうそくの明かりが灯る宿のポーチで食事したり、プラザ内のスーパーや飲食店を使えば何も困らない。
夕方、すぐそばの湖(スーチーさんが軟禁されていた家はこの湖のほとりにある)を眺めながら、ぼんやりする楽しみもある。

唯一欠点を挙げるなら、「快適すぎてミャンマーぽくない」ことだろう。
ダウンタウンの安宿のほうがごちゃごちゃっとした面白さがあるというのも否めないが、一度楽をしてしまうともとには戻れないのが人情よ。

それにしても、少女特製のミャンマーコーヒー、もう一度飲みたいものである。

(その3に、今度こそ早めに続けたい)


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by red-travel | 2017-07-27 14:47 | 旅の日常
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